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68歳で幸せな再婚~究極の受け取り上手?




私のクライアントの中で一番の高齢者は、82歳のアメリカ人男性。
毎月、自分で運転してやって来る。その日が楽しみでたまらないと言う。

82歳だなんて信じられない。まるで60歳のような気分だよ。

と言いながら、まだまだ若いつもりでいるようだけど、初めて見かけたときは90に近いのかと思った。転ばないように、ゆっくりと時間をかけて、そろりそろりと歩く。背筋はピンと張っていて、杖はついていない。

ここからクルマで3時間かかる大都市に、35歳の恋人がいるそうだ。月に1度会いに行く。

彼女は絶対に会いに来ない。十代の息子が2人いるし、母親とも住んでいるので、僕は彼女の家に泊まったり、一緒に住んだりすることはないけれどね。と言う。ちなみに彼女の母親は50歳だそうだ。彼女の家族の集まりなどにも顔を出して公認の仲。正式な恋人というよりは、援助交際だと思うけど。

子供の頃からずっと、大都市のテレビ業界で働いていた。番組の司会をしたり、制作側にまわったりして、有名人ではないけれど過去の業績はネットで探すこともできる。

私といるときは、亡くなった2番目の奥さんの話ばかりする。

最初の結婚でもうけた息子の紹介で出会ったそうだ。待ち合わせの場所に現れた彼女の美しさに圧倒された。もと女優。テレビや映画に出ていたとはいえ、脇役ばかりだったと思うが。

2人が出会ったとき、彼は57歳。そして彼女は、なんと67歳だった。

年齢差を気にせずにプロポーズして、翌年に再婚。それから、かたときも離れることなくずっと一緒に生きていた。

彼はすでに第一線から身を引いて、個人的に所有するスタジオで映画レビューやラジオ番組を作って発信。そのいくつかを、今でも彼のウエブサイトで見ることができる。

奥さんはちょっと冷たそうな感じがする人で、感じたままのこと言う。彼はプロフェッショナルぶりを発揮して、そうした言葉を全部受け止めて、愛情のこもったまなざしで彼女を見つめながら、上手にレビューをまとめてしまう。なんて紳士的なのだろう。

その後、彼女の老化が進み、日々の生活に支障をきたしはじめたので、完全に仕事を引き払い、彼女の願い通りにこの街に越してきたそうだ。

80代になっても、彼女は自分の美を追求することが日課であり、彼はそんな彼女を心から愛した。整形などはしなかったものの、美容院やネイルサロン、エステ、買い物が日課だった。運転ができなくなってきたので、彼がぜんぶつきあった。

家事も料理をしないので、食事はすべて外食。彼女のために全財産を使ってしまった、と彼は笑いながら言う。

美しくて、素晴らしい女性だったよ、と言って見せてくれた晩年の彼女は、病室のベッドにちょこんと座り、人形のように愛らしい。きれいに染まったブロンドのヘアはちゃんと整えられていた。

67歳にして、おもいがけず年下の男性と出会って、90歳で他界するまで尽くされつづけていた彼女。自分を曲げたりしなくとも、温和な夫は、すべてを受け入れてくれた。そして地球上で、今でも自分を思いだして、愛の波動に包まれている。

彼女は、究極の受け取り上手だったのかもしれない。

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