ミッシェル・ファンの驚くべきコスメブランドストーリー


ミッシェル・ファンに関する投稿を書いた直後に、お薦め動画として現れたのが、この対談。2週間ほど前にアップされたものらしい。大人気ユーチューバーのライアン・ヒガのチャンネルにゲスト出演していた。これもまた視聴回数と、好意的なコメント数がすごいことになっている。


ミッシェルもライアンも10年以上も前から動画チャンネルを続けてきてカリスマ・ユーチューバであり、同じアジア人として仲はいいが、ミッシェルが電話番号を何度も変えるために今は音信不通となっていたそう。写真一番左の青年とは連絡を取り続けているためにこの出演が可能になったとのこと。

なぜ電話番号をしょっちゅう変えるのかという問いにミッシェルはストーカー問題を避けるため、と答えていた。





ライアン・ヒガとは


アメリカで動画を見てる人でライアン・ヒガを知らない人はいないと思うくらい人気の彼は、ハワイ生まれの日系人。

ハンサムで明るくて知的なライアンだけど、彼はハワイでの幼少期にひどいイジメに遭っていた。

そんな彼が6年前に作った生い立ちを語る動画はあまりに人気で、今でも続々とコメントがつけられ、人生に悩む多くの青少年たちをものすごく勇気づける内容になっている。





私は彼をよく知らないけど、この2つの動画を見て大好きになってしまった。

対談の動画では、『今』のミッシェルの生活や考え方、興味を持っていること、ちょっとした過去などがとても詳しく語られている。

ミッシェルがこの対談で語っていたこと


ミッシェルは女性で初めて100万人の登録者を得たYoutuberだった。その数字をひとつのマイルストーンとして、別の収入源を探そうと決めたのが数年前のこと。

ミッシェル:Youtuberはウーバードライバーと同じ。収入を得るためには、ずっと運転し続けていないといけないのよ。だからあなたもウーバードライバーと同じね(笑)

ライアン;本当にそうだね。でも君はYoutubeが恋しいって言ってなかった?

ミッシェル:恋しいけど、Youtubeの美容界はゴタゴタが多すぎて!それと、お金がかかわってくると、誰が見てもよくないと分かる商品であっても、お薦め動画を作らなければならないってこともあるでしょう。。私は業界がそうなる前にYoubuerを辞めていたから、そういうことはしなくですんだけど。

ライアン;Youtubeはいつ始めたの?

ミッシェル;2007年。

ライアン:あ!僕と一緒だ!

ミッシェル:あなたも暇だったの?(笑)

ライアン:そうだよ。ハワイでやることがなかった。

Thematicを立ち上げた


ミッシェルは自分の動画で著作権で訴えられた苦い体験から、Thematicというサイトを立ち上げた。


クリエイターたちが集まるサイトで、著作権フリーの音楽を動画に使うことができる。

ミッシェルはその昔、自分の動画が爆発的な成功を収めた頃に音楽の著作権で訴えられたことがあるのだ。それは彼女にとってかなり不公平なものであり、支払うことで解決したが、心に大きな傷を残した。こうした訴訟はその後もどんどん増えて、多くの動画が消されているのは周知の事実。

ミッシェルによると同時期に大活躍していた人気Youtuberが車の中でキラキラ星を口ずさんだだけで、訴訟を起こされたという。それくらい、成功者はターゲットにされてしまう世の中で、今後のYoutuberたちを救うためにもこのサイトを立ち上げた。
ちなみに、ライアンにも同じようなことが起きたらしい。

ミッシェル曰く
『アメリカでは、一生懸命働けば成功するなんて言われてるけど、それは嘘!20人の弁護士を雇わない限り真の成功なんてありえない。ディズニーの作品なんて盗作ばかりなのに、弁護士団ががっちりあの会社を守ってるでしょ。』

ライアンは、自分が創立したドリンクに関して、実際に商品化されるまでのプロセスが考えられないほど長かった。と言いたかったらしいが、余計な一言でまた訴えられたり動画を削除されるかもしれないと恐れたように、言葉を濁してしまった。

ミッシェル・ファンとビットコイン

様々な体験を経てきて、ビリオンドル・ビジネスを持つミッシェルは今、ビットコインに投資している。
ビットコインについて知識が深く、数分かけて熱心に説明している。

そして最後に、苦い体験からくるアドバイス

『アメリカでは、どんなに多くの資産を持っていても公の場で言わない方がいいわよ。どれくらい持っているのかを言ったが最後、ターゲットにされるからね。ビットコインをビリオンドル持っていたって、絶対に言うべきではないわ。ハッカーのターゲットにされるだけよ。


EM cosmeticsの立ち上げについて

ミッシェルいわく、
コスメ会社を自分で立ち上げて年間10~50ミリオン・ドルくらいの利益が出てくると、エスティローダーのような大企業からオファーがやってくる。
そうした巨大企業は50ミリオンドルほどで人気ブランドを買い上げたあとビリオンドルの収益を狙うメガブランドにしたてあげるのだ。
しかし、そうなると、自分が作ったブランドは、もはや自分のものではなくなってしまう。

『でも、EMコスメティックでは、その反対を試みたの』

https://www.emcosmetics.com/

ミッシェルは言う。

『EMコスメティックは、私のブランドとしてロレアルが創立したもの。
そのために一緒に開発したのよ。

一般的には、大企業が小さなブランドを買収する形になっている。
たとえば米国でカルト的人気を誇るNYXもIt cosmeticsもアーバンディケイも、ロレアルが買収して大きく育てたでしょう。でも私の場合は(自分のコスメ会社は持っていなかったけれど)すでにYoutuberで活躍していたから、私自身をブランドにしてくれたの。

ロレアルのような巨大企業はマーケティングや商品のプロデュースなどにかけてはプロ中のプロだけど、ブランドをゼロから作るのって、数十人に及ぶ上の人たちの意見を聞いたり承認を得たりしなければならないから、実はものすごく難しいのよ。

2011年には、私のブランドとしてのEMコスメティックをロレアルと開発していたの。そして、時を同じくして、私は自分でIpsyも創立したいたのよ。NYでロレアルと働き、LAに戻ってIpsyをやっていた。2つの世界の違いがとても興味深かった。

ロレアルは予算も多くてスタッフも多かったけれど、人が多いがためにすべてが複雑になっていった。一方でIpsyの方の予算はたった2.7ミリオンドルしかなかったけれど、マーケティングはYoutubeというとってもシンプルなもので、コスメサンプルのサブスクリプションを10件、1000件、そして100万件へと持って行くことができた。

2013年にEMコスメティックがようやく完成したのだけど、その評判は散々なものだった。「なんだか安っぽく見える。ミッシェルらしくない!」Youtubeで私を知っている人たちは、そんな違和感を持っていた。
ロレアルという企業のルールに基づいて作られたそのコスメは私の純粋なアイデアではなく、私にはどうすることもできなかったというのに、商品の悪評は私へのパッシングに変わっていったの。

私は絶望的になったけれど、Ipsyが飛躍的に売れていたから、とても救われたし、失敗したわけではないって思うことができた。Ipsyはすでに投資額のもとを越える利益をあげていたしね。

イノベーションは小さな会社から生まれると思ったわ。本当に情熱を持った人たちが創立している。多くの上司たちの容認や意見を聞く必要もない。

2015年にIpsyの方は100ミリオンドル(100億円)を売り上げた。それで私は、そのお金で私のブランドであるEMコスメティックをロレアルから買収してIpsyの傘下に置いたのよ。

でも、結局、同じようなことがおきてしまった。その頃には、さらに大きくなっていたIpsy企業の傘下ブランドみたいになってしまって。私の個人的な思いを商品に託すことができなかった。

私はIpsyの創立者であったにも拘わらず、好きなことができなくなってしまっていたの。企業として成長すると、妥協とか政略とかでがんじがらめになってくるだけ。それですっかり嫌気がさして、すべてから独立したくなった。

2年前に私はとうとうIpsyから身を引いて、EMコスメティックを買い取った。だからEMコスメティックスは今、はじめて、私自身のブランドになったのよ。』

ライアン;へぇ、それはすごいね!

ミッシェル:今は小さい会社だけど、まるで家族みたいな雰囲気。。

ライアン:君のオフィスはでっかいよ!

ミッシェル:12人の従業員がいるだけだから、200人がいるオフィスに比べれば小さいでしょう。でも私は、もう大企業ではコスメのプロデュースはしたくない。だって自分を見失うもの。
友達や親密なスタッフと組んで働けば、すべてはもっとスピーディにはかどるでしょう。大企業はみんなで一つの案に群がってやろうとするけれど、小規模オフィスでは、それぞれが得意分野に集中して、みんながエキスパートになってゆくのよ。


なんと、EMは彼女の手により2度も買い取られていた。自分のブランドとはいえ、大企業から買い取るなんて、ミッシェルは、すごい。自分の手掛けたコスメに対する愛をものすごく感じてしまう。


ミシェル・ファンからのアドバイス


ビリオンドルビジネスはどうやって手掛ければいいの?

という問いにミシェルはこう答えている。
ミリオンドル・ビジネスと言われていても、実際に利益がそれだけあるというわけではないことをまず頭に入れるべき。
(ここでアマゾンを例に取り数分間の詳しい説明)

『もしもあなたがビリオンドルの収益を打ち出す会社を創りたいと思うなら、もうその時点でちょっと間違ってると思った方がいいわ。
数字だけを追いかけてると、見失うものもあるし、早めに燃え尽きてしまったりする。

私はよく、新しい起業家たちにこう言うの。
目標を立てるのではなく、意図を持ちなさいって。

私がYoubuerになった当時は収益方法なんて特になかった。でも私の意図は(メークの仕方を)教えること。それが純粋にしたいことだった。

Ipsyを始めたとき、はっきり言って目標もビジョンもなかった。だけど私にはものすごくいいアイデアがあり、そのアイデアでみんなの役に立ちたかった。

もうひとつは、マーケットギャップを知ることね。
どんなにいい商品やアイデアを持っていたって、タイミングが早すぎたり遅すぎたりしたら、ものにならない。だから、そこを勉強するといいかも。

2007年のあの時代、メークの仕方を教えてくれる動画なんて存在していなかったの。講座を受けるか、デパートの美容部員に教えてもらってコスメを買ったり本を読むしかなかった。

そんなとき、普通の人間がメーク術講座を動画であげた。無料で見れるうえに、停止ボタンや後戻りまでできるのはとても画期的なことだった。それがマーケットギャップということ。私は、誰もやっていないことをやったのよ。

私はいつもみんなに言うの。フェイスブックや大企業、中国が簡単に真似できるような物でなく、マーケットギャップでクリエイトするべきだって。そして、大きく飛躍させてから、古くなってゆくやり方に息詰まる前に、さっさと抜けるの。』


以上、今はマスタープランはないけれど、楽しみながら動画を続け、音楽や新しいスキルを学び、新しい起業家たちに教えたり、手助けすることを続けてゆきたいそうで、とても楽しくて素敵な対話でした!

(聞きながら訳して書いたので正確な直訳ではありません。そのためミシェルの言葉としての引用はご遠慮ください。)


ミシェルのことを書いた過去記事;

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