トランプ大統領を嘘つき呼ばわりする前に【ブーメラン効果を避けて議論するコツ】




アメリカ人は政治の話になると、ものすごく両極端になる。トランプ支持者かどうかで相手を即座にジャッジするし、自分と違うと分かった途端に、その場の空気がピリっと破れたりする。


トランプ大統領が嫌いな人は、たぶん、トランプという人間そのものが嫌いなんだろうなと思う。愛すべき要素が少ないのは理解できるが、感情的になる人が多すぎる。嘘つき。バカ男。と呼ぶ人は珍しくもない。

普段は穏やかで品位がある人でもトランプの話になると即座に攻撃をはじめたりする。私は100%トランプを支持してるわけでもないが、特にSNSでバカ呼ばわりしてる人を見るとどん引きする。

誰かが攻撃されたら、かばいたくなってしまうからかもしれないが、そんなふうに負の感情をむき出しにするのは、大人気ないと思うのだ。

昨日たまたま耳にしたNPRのラジオで、そうした私の気持ちをすくいとってくれるような話題があがっていて、聞きながらスッキリしてしまった。

新書の紹介だった。本に書かれていることは、ものすごく的を得ていて、大人ならば誰でもが頭の中で分かっていることである。

今回、無罪確定になったトランプ大統領に対して、それでもまだ嘘つき呼ばわりしている人たちは多い。その人たちの言い分もわかるとしたうえで、嘘つき呼ばわりをしても良い議論にはつながらないことを指摘している。

NPRラジオで聞いた内容↓(英語放送)




「敵を愛する。すると、賛成してくれるかもしれない

相手を非難するまえに、いったん尊重すると、人間関係を壊すことなく深い会話を進めることができるはず。誰もが仲良く同調する必要もありません。それよりも、温かな心と尊敬、そして少しばかりのを持って意見を交わすことで、議論を展開させることができるのです。私の適当な訳


ちなみに、ここで紹介されていた新書は、アーサー・ブルックス著のこちらの本


日本のアマゾン(日本語翻訳版はまだないようです)



アメリカのアマゾン



数年前の彼のTEDのスピーチが日本語で読める

今日アメリカで 政治に熱心な人々の大多数が 自分たちは愛で動き 相手方は 憎しみで動いていると信じています
 考えてみてくださいね ほとんどの人々の考えはこうです 「私のイデオロギーは ごく基本的な寛容性に基づいている 人助けがしたいんだ でも他の奴らは 私を陥れようとしている悪者だ」 こういった種の非対称性がある限り 社会として前に進めません 不可能です


自分と同意しない人々が必要なのだと 肝に銘じておくべきです
あなたにも なってほしいし 私もなりたい人物像があります 特に 境界線を曖昧なものに 変えられる人です どっちつかずで 型にはめるのが難しい人に なってほしいのです
保守派ならば 常に貧困について語るような 貧者のために戦うという道徳的義務を 語るような保守派に リベラルならば 我々の問題を解決するためには 責任を持って駆使した場合の 自由市場の良さについて 常に語るようなリベラルにです』サイトより


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私は、まさに境界線が曖昧で型にはまらない立場にいるが、それでいいという上の言葉を見て嬉しくなった。

私はどちらかといえばずっと民主党派の人間だった。でも大統領選挙の前に、「頭ごなしにトランプを嫌うのは間違ってる」と子供に言われて、政党チェックのサイトで多大な質問に答えてみた。その結果、自分自身の考えは共和党と民主党の半々だったということに気がついた。

どっちつかずにいることで、優柔不断とか、本当は自分の意見がないとか言われればそれまでだが、それが自分なのだから仕方ない。

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新書に先がけての著者の動画↓




みんなが同じ意見を持つ必要性などまったくない。だけど、もっと知性的に議論しよう。国民保険や銃保持、中絶など色々な意見があるけれど、自分と違う意見を持つ者に対してバカ呼ばわりしないこと。そんなことをしたらブーメラン効果で、相手はもっと意固地になってこちらの意見を聞くこともなくなる。

あなたの意見は、花束である。見知らぬ人の家に行って美しい花を差し出せば、他人はそれを美しいと思い、自分の家に飾ってもいいと思うだろう。

だけど、あなたが他人の家に行き、彼らがドアを開けたとたんに花束で相手を殴りつけたらどうだろう。花の美しさなど何の意味もなさなくなる。花はボロボロになり、彼らはドアをぴしゃりと占める。

あなたがそれを会話として使えば、他人はそれを受け入れて、素晴らしい対話に進展してゆく。でも、あなたが言葉を武器として使えば、相手は心を閉ざすだけだ。
だから、相手をバカにしたりしないこと。

(一部のみ、かなり適当に訳しました。ぜひ聞いてみてください)

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