政治家や今の世の中に不満しか感じられないときに、読んでみる本【ウォレス D・ワトルズ 】




仕事仲間の一人に東欧から移住してきた男性がいる。
東欧人男性というと、私の個人的な印象では
「政治の話が好きだけど超悲観的。批判的で議論好き」
というもので、彼はまさにその型にはまる。

ユーモアがあるので好かれているけれど、口から出てくるのは95%ネガティブな政治経済や世の裏話。
だから5分以上話始めるとみんな、どこかに散ってしまう。

私のもとに毎日彼からメールが届く。
朝起きると、彼は納得のいかない、憤りを覚えるニュースを探して読み、それに関しての動画を探して自分なりにまとめ、私にメールを送ってくるのだ。

そのタイトルがすでに憤慨モードなので、さすがの私も目にするたびに嫌な気持ちになってしまうため、彼のメールはゴミ箱に直行する。

送られてきた動画を、実際に見ることもある。彼のことは嫌いではない。顔を見ると、なぜかホッとしたりするし、
彼のおかげで私は世の中の現実的な問題に少しばかり目が覚めた部分も実際にあるのだ。

息子に言うと、すでに知っていたりする。さすが、メディアに流されすぎないZ世代。私の方は、すっかりメディアに流されていた自分に気づいて、自分の無知さに寒気がすることもある。

しかしこの東欧の彼の場合、問題をほじくることが生きがいになってしまっている気がするのだ。「自分の手ではまったくどうにもならないこと」に行きついて、その場に留まってしまっている。

世の中は力のある人たちが動かしていて、庶民は洗脳されているという図は理解しているし、ほとんどの人間はナイーブで無力なのだろう。

でも、私たちは生きていかなければならない。日々の生活が優先だ。それに、個人の幸せは自分の責任において変えることができるのだと私は思う。息子もそう思ってくれているので救われる。

東欧の彼は、旧式の携帯のカメラの部分にシールをつけて使っている。GメールとかSNSは絶対にやらない。大組織は悪魔だと言い続ける。別にそれは変なことじゃないとは思うけれど、世の中を疑いすぎて、他人も信用せず、彼の生活には喜びがない。

彼の行動の動機は、愛ではなく、恐れである。

生活費のために仕方なく大嫌いな「組織」下で働くが、洗脳されまいと必死になっている。まるで奴隷だと嘆いている。ため込んだ自分の意見をブログや動画で発信して仲間を探すこともできない。身元がばれたらクビになると恐れているのだ。彼の苦悩は延々と続く。

彼と私が決定的に違うところは、以下を信じているか否かだと思う。


精神を整えたり正しい方向に導くすべての方法はひとつの言葉にたどり着きます。
それは、感謝です。

 感謝の気持ちが常に強ければ物質の反応も強力で継続的なものになります。

 あなたが欲しいものは、つねにあなたに向かって動いてきます。感謝なくしては、どんな力も発揮できません。 すべてのものがあなたに貢献してくれているのだから、すべてのものに感謝すべきなのです。

 財閥やトラストの大物たちの間違った生き方や力量不足についてあれこれ考えて時間をムダにしてはいけません。彼らのつくりあげた世界が、あなたにチャンスを与えているのです。 あなたが手にしているものは、彼らのおかげであなたのところにやってきたのかもしれません。

堕落した政治家に対して、怒りを込めて反対してはいけません。政治家がいなければ世の中は無秩序に陥り、あなたが富を得るチャンスも大きく減ることになります。 彼らは、あなたに富をもたらす流れをアレンジしてくれているのだということを覚えておいてください。


ウォレス D・ワトルズ 



   



これまで一緒に暮らしていた娘さんが、幸せな結婚をして引っ越していったそうだ。
これほどまでに悲観的な彼のもとで育っても、希望を持ち続けて幸せな結婚ができたのだと思うと、すっかり感心してしまった。
どうやってポジティブさを保っていられたのだろう???

娘さんが難聴だということを、後日、知った。

1日の大半を愚痴や不安や嘆きに費やす彼の言葉を聞かずに過ごすことができていたのだ。

そんな彼は、いつか引っ越してゆく州に建てる家の設計を始めている。なかなか面白い形をしていた。「じゃあ私がインテリアのコーディネイトしていい?家具は全部オンラインでそろえられるから」と言うと、苦笑いしていたが。

もしかしたらその疎外地で一人で住むことになるのだろうかと思うと、それを想像して、寂しくなって涙が出てきそうになった。そんな人生を送ってほしくないと思う。でも、それが彼の夢なのだ。自分の国が銃の所有を合法にしてくれたら、帰国するかもしれないと言う。

その夢は、叶うのだろうか。そしたら、幸せになるのだろうか。

幸せの感情は、日ごろからこまめに感じていなければ、たとえ夢が叶ったって素直に幸せに浸ることが難しい。 

突然世界が開けたとして、突然すべてに感謝して満足できるものなのだろうか。きっと、いつもの習慣が出て、不満が目につくに違いない。



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