ティーンの大麻体験とうつ病リスク【アメリカ】


親友のアメリカ人女性から午前11に連絡が来て、ランチしようと言う。私は自宅で早めのランチをしようかな、と冷蔵庫を開けていたところだった。

私たちはいつもこんなふうにして会う。

彼女は今、他州の大学生に通い寮生活をしている愛する娘さんのことで悩んでいた。

娘さんはなんと、自殺未遂をしそうになって、これはヤバい!と自分で思って大学のクリニックに一人でチェックインしたという。

母子関係は良好で日々スマホで連絡を取り合っているし、彼女は娘さんの気質をよく知っていて、大丈夫だということを察したが、イースターの帰省を早めにさせて様子を見守るという話だった。

娘さんが通うのは他州にある、誰もが知っている由緒ある有名な私立大学。

寮は一人部屋を与えられている。友達はいるし、成績もまあまあだし、母親も祖母もその大学出身ということも関係あるのか心地よいらしく、すべてがとても順調だった。

そもそも、お嬢様の彼女に不満があるわけもない、と私はいつも思ってしまう。

小学校の頃から贅沢三昧で、欲しいものは何でも買ってもらえている。クレジットカードも数枚渡されて、帰省中は暇つぶしに毎日サックスフィフスアヴェニューまで運転して行き、必要もないのに何かを買ってくる。

海外旅行も行ける。親友が同行したいと言えば親がその分も払ってくれる。

両親は基本的にダメ!とは言わない。言って喧嘩になっても、最後には折れている。我儘いっぱいに育って人間関係に挫折してる部分はあるかもしれないけれど。

彼女は高校に入ってすぐ、私立学校の寮に入ったり海外遊学しているので、その性格からしても、親の知らない冒険をしてきていることとは思う。

煙草やお酒はもちろん、大麻だってちょっとくらいは体験済みらしい。でも、すべて「ほどほど」で生活に影響が出ることはなかった。

だけど、予想外のことが起きてしまった。

今通っている大学がある州は、大麻が合法のため、常用するようになってしまったのだ。一般には中毒性はないと言われているようだが、女友達が飛行機に乗って数週間前に娘さんに会いに行き、寮の部屋をチェックしたら、匂いが染み付いていたそうだ。
 
私が住む州では今の時点では医療目的以外はまだ違法。レクリエーション目的が解禁になるのは時間の問題かもしれないが、取り調べは全然厳しくない。

娘さんは冬休みにはごっそり持ち帰って実家で喫煙していたが、親はそれも止められない。

冬休みが終わって大学に戻ると、精神状態が乱れてきた。母に毎日電話するも、意味もなく不安定になり、すべてが辛いと泣き始め、そして先週、自殺したい衝動に駆られて、やばいと思ってクリニックに飛び込んだそうだ。

その理由は何だろうとランチをしながら話していて、勉強のストレスとか恋愛とかいろいろ大変なことがあるのだろうけど、大麻の副作用ではないだろうか?と私は思った。

というのもその2日くらい前に、大麻常用のティーンの鬱と自殺願望の比率が高いとう数字が出された記事を読んだばかりだったから。

『10代で大麻の吸引を体験すると18歳から32歳までの間にうつ病の発症リスクが、そうでない人たちに比べて37%高く、自殺を考えたことがある人はなんと50%も高い。自殺未遂率となると3.5倍も増えていることが判明した

一部の調査結果にすぎないとはいえ、数字が出ていることもまた事実。
(日本語版ニュースウィーク

http://teenmentalhealth.org/cannabis/


このティーンのメンタルヘルスのサイトによると、今の大麻は親が吸っていた頃の大麻よりずっと強く、発達中のティーンが吸引するとさまざまな悪影響を及ぼしてしまうと書いてあった。。。

今さら言われなくなって、たやすく想像つくことだとは思うのだが。

それじゃあ合法の州ではティーンはどうなっちゃってるのかとも思うのだけど、そうした州ではティーンの吸引率が低下したというヘッドラインを見た。

南米人である知人の夫婦が、去年カリフォルニア州に引っ越していった。旦那さんの方は金融関係の仕事、奥さんの方は教育関係の仕事をしていた。親しい友達というわけではないので、直接会話をすることもなかったが、フェイスブックを通して、新しく起こした事業の宣伝のようなメッセージがきた。

クリックしてみると、18禁のサイトが出てきた。彼らが大麻関連の商品を開発、販売していたということを私はそのときにはじめて知った。ここでは違法なために、大麻合法の州に引っ越していったということを理解した。

毎晩のように大麻関連のパーティに顔を出して吸引を呼びかけている姿を見て、ちょっとびっくりしてしまったが、今後もどんどん、こうした大麻関連ビジネスが出てくるのだろう。

オランダでは、1976年から「コーヒーショップ」での大麻の販売と使用、5グラム未満の大麻の販売が認められている。

そんなオランダのルッテ首相が去年の10月に、大麻を解禁したばかりのカナダを訪れたとき、地元の高校生に「最近の大麻はずっと強烈で、特に若者にとっては健康に有害であるから、手を出すな」というメッセージを送っていたことがニュースになっていた。



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